Capítulo 1 de 2 · A2 · Fácil
二つの絵の具
Un racimo de uvas
「僕」は小さいとき、絵をかくのが大好きでした。「僕」の学校は横浜の山の手にあって、まわりには西洋人ばかりが住んでいました。学校の行き帰りには、いつも海岸通りを通りました。海は青く、港にはたくさんの船がとまっていました。「僕」はその景色をかこうとしましたが、「僕」の絵の具では、本当の海の色や船の色が出せませんでした。
同じクラスのジムは、西洋人の子で、「僕」より二つぐらい年上でした。ジムは舶来の上等な絵の具を持っていました。木の箱の中に、十二色の絵の具が並んでいて、とくに藍と洋紅は、びっくりするほど美しい色でした。「僕」はその絵の具がほしくてたまらなくなりました。
秋のある日の昼休み、ほかの子どもたちは運動場で遊んでいました。「僕」は一人で教室にいました。授業の鐘が鳴ったとき、「僕」はふらふらとジムの机の所へ行って、ふたをあけました。そして、絵の具箱から藍と洋紅の二つを取って、ポケットにおしこんでしまいました。
次の休み時間、クラスでいちばん大きい子が「僕」を運動場のすみにつれていきました。「君はジムの絵の具を持っているだろう」。「僕」は「持ってやしない」とうそをつきました。でも、みんなにポケットをさがされて、二つの絵の具が出てきてしまいました。